Loading

ブログ

2021年度税制改正:ベビーシッター利用料助成金を非課税へ!

 すでに2021年度税制改正において、国や地方公共団体が実施する子育てに係る利用料助成金等が非課税とされております。
 国や地方公共団体では、2018年ごろから待機児童対策や働き方改革の一端として、ベビーシッター利用支援事業を展開していましたが、これまで、ベビーシッターの支援事業における利用料助成や、認可外保育施設等に対する地方公共団体独自の利用料助成金などの国、地方公共団体からの助成金は、原則、課税所得(雑所得)として、確定申告を行う必要がありました。

 例えば、東京都のベビーシッター利用支援事業の場合、0~2歳児の待機児童がいる保護者や、育児休業を1年間取得した後に復職する保護者は、1時間の利用料(最大で税込2400円)をわずか150円(税込)で利用することができ、差額の最大2,250円は公費で負担され、この公費で負担した助成金がベビーシッター利用者にとって所得税法上の「雑所得」として課税されていました。

 同改正によって、新型コロナウイルス感染症に伴う休園・休校に対応するため、ベビーシッター料金等の助成については、これまで特例で非課税となっていた措置を、そのまま継承する形で非課税となります。

 そのほか、学資金が所得税法上非課税とされていることや、幼児教育・保育無償化により国から受ける補助については、子ども・子育て支援法で非課税とされていることなども踏まえ、子育て支援の観点から、保育を主とする国や地方公共団体からの子育てに係る助成等について、所得税を非課税とする措置を講ずることとされ、適用は2021年分以後の所得税から非課税となっております。

 非課税措置の対象範囲としては、ベビーシッターの利用料に対する助成のほかに、認可外保育施設等の利用料に対する助成や、一時預かり、病児保育などの子を預ける施設の利用料に対する助成、各助成と一体として行われる生活援助・家事支援、保育施設等の副食費・交通費等の助成についても非課税となっておりますので、該当されます方はご確認ください。

(注意)
 上記の記載内容は、令和4年7月15日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

関連記事

  1. 国税庁:「税務行政の将来像」に関する取組状況を公表!
  2. 国税庁:2019事務年度における相続税調査状況を公表!
  3. 東京税理士会:2022年度の書面添付制度の利用状況を公表!
  4. 源泉所得税等の納期の特例と納付期限
  5. 国税庁:2020年度分会社標本調査結果を公表!
  6. 国税庁:所得税還付申告に関する国税当局の対応を公…
  7. 退職所得の源泉徴収票の提出範囲と提出枚数について
  8. 年度の中途で役員給与を減額した場合の業績悪化改定事由とは!?

税制改正情報